

「このお野菜どうやって食べるのかしら?」
母がおもむろに店員さんに声をかけた。
素材や旬に合わせたおいしい食べ方を教えてくれて、
「聞いてみてよかったね」と母と目を合わせた。
平和堂の社員となった私は、お客さまに応える側へ。
「この野菜はこう食べるとおいしいですよ」
仕入れ担当の先輩から生産者の想いや素材の特徴を聞くうちに、
美味しい食べ方を話せるようになった。
「聞いてみてよかったわ」と喜ぶ顔に心がはずむ。
単に、商品を店頭に並べることだけが仕事じゃない。
おいしいごはんの時間を届けるために、
いろんな人の想いを想像し、カタチにしていくことが、私の仕事だ。